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2001.6.13

古代日本、中国、アジア、太平洋、異なるルーツが混じりあって、独特の風俗、慣習が生まれた島。沖縄はまた神々の島、信仰の島でもある。建物の屋根に陣取るシーサー、街の至る所で目に付く石敢当が魔除けの一種であることはよく知られている。門と屋敷の間に進入者を防ぐかのように立っている壁、ヒンプン(影壁)も同じように悪鬼、悪霊対策である。

シーサー

シーサー住宅の屋根や門で見かけるこまいぬのような動物はシーサーと呼ばれる魔除け。古代オリエントから中国に渡り、14~15世紀ごろ沖縄に伝わったといわれている。昔は偉い人の家や墓にしかなかったらしいが、明治以降は民家にも普及した。作る職人によって表情がさまざまなところもきょうみぶかい。

石敢當

石敢當門や壁に刻まれているのがこれ。魔除けである。T字路の突き当たりや曲がり角にある。
中国の武人の名前だと言われているが本当の起源はわからない。

御嶽

沖縄には、本土にあるような神社仏閣はほとんど存在しない。御嶽が神聖な場所として信仰の対象になっている。沖縄には創造神のキミマモン、火の神、海の彼方からやってくるニライカナイの神、祖霊などを崇信する信仰がある。人々の日常生活に深く根づいている。その神々が降りてくるところが御嶽である。御嶽の形は祠のあるものやないもの、香炉だけがぽつんとあるもの、周囲にガジュマルの大木やカー(井戸、湧泉)があるもの、後ろが民家の塀だったりと、いろいろな形式がある。都市部でも注意して歩くとみつかる。神聖な場所なのでむやみに立ち入ったり、そそうのないように。旅の安全や健康をお願いするぐらいの気持ちで。

亀甲墓

沖縄ではお墓の形が本土とは大幅に異なっている。ただ見ただけではお墓とはなかな

かわからない。とおりを歩いていていきなりでくわす。今は家型のお墓が多いが昔の金持ちは亀甲墓とよばれる亀甲型の墓を所有。大きなものは家一軒分もあったりもする。この形は母体をかたどったものといわれ人は死んだ後はまたふたたびもとのところへ戻るという帰元思想であるらしい。清明の時期には墓の前に親族が集まって宴会が開かれる。石でできていて人が住んでなさそうな建物がおはかだったりする。

ユタ

宗教的な民間の巫女。男ユタもいる。ユタは死者儀礼や先祖供養などの家庭内の祭祀を行い、占いもする。ユタは先祖の霊と生きている側との橋渡し役であり、沖縄の人の心のより所でもある。マブイ(魂)を落としたときや、不幸が続いたとき、病気になったときなどに相談役となる。